PRO Neg. Std
これもネガフィルムです。
「フジカラーPRO NS」というフィルムをデジタルで疑似的に再現したもののようです。
PRO Neg. Hi と同様、彩度を抑えたナチュラルな発色をするフィルムです。
PRO Neg. Hi との大きな違いは、コントラストです。
こちらはコントラストが弱めで、とくにシャドーの階調がゆたかに出ます。
FUJIFILM の公式サイトでは、スタジオなど光の強い場所でのポートレートに適したフィルムとされていますが、もっといろんな場面に応用が利くと思います。
私は、逆光での撮影や、彩度よりも階調を優先したい時などに、このフィルムをよく使っています。
看板や道路標識などの彩度も抑えられるので、街の風景を撮る時にも使えて便利です。
シャドー部分が色かぶりしないのは、PRO Neg. Hi と同じです。
青空の色は、PROVIA をもっと淡くしたような淡泊な色調になります。彩度の低さもあって、冬景色なんか撮るのもいいと思います。
ダイナミックレンジ 200%。
冬の朝、低い太陽に、斜めから半逆光で淡く照らされている町並みを撮ってみました。
逆光気味でもシャドーが黒つぶれせず、色かぶりもせず、自然な感じに描写できたように思います。
冬の朝の淡い日ざしの感じなども、うまく伝わっていますでしょうか。
焦点距離 44.7mm。RAW で撮って、現像段階でこのフィルムに変更しました。
高台から見下ろした街の風景です。
強めのサイド光で、PROVIA など他のフィルムですと、陰影が黒っぽくなったり色かぶりしたりしがちな、やや難しい場面だと思います。
PRO Neg. Std を選択したことで、明暗差のある都市の光と陰を、階調ゆたかに自然な色調で撮ることができました。